外食産業でも多用される『輸入鶏肉』の安全性は?
近年、鳥インフルエンザや中国産鶏肉への農薬混入事件を受けて、消費者の間では国産思考が高まっていると言えますが、現在スーパーなどにはブラジル産鶏肉をよく見かけるようになりました。
特売時には100g当たり50円程度と言う安さから、その安全性に対して疑問を持つ人も多いと聞きます。
外食産業などでも中国産鶏肉からブラジル産鶏肉への取り扱いの変更が行われており、その安全性に対しては『日本基準に加えてEU基準も満たすようにしているので安全性は高いと認識している』(すかいらーく)と言われるように比較的安全性は高いと見られています。
しかし実際はどうなのでしょうか?以下では、その詳細についてみて行きたいと思います。
ブラジル産鶏肉の、過去の残留基準違反例とは? ブラジル産鶏肉は、過去に数件の抗生物質残留基準を上回る量が検出されています。
格安グルメには注意が必要?『中国産鶏肉』の危険性とは?
低価格の外食産業に『中国産食品』が使用されている可能性 があるのです。『毒入りギョーザ事件』や『メラミン入り粉ミルク』など、中国産食品に関する衝撃的な事件が過去に報道されたことから、スーパーなどに陳列された中国産食品があっても購入しないという方はかなり増加したと言われています。
近年、食の外部化の進展により、コンビニエンスストアやファストフードなどで利用される鶏肉調製品の輸入量は増加傾向にある。
中国産表示のあるものは購入しないから大丈夫、と思われる一方で、意外と盲点であるのが外食産業において使用される食材です。
中国産食品摂取による健康被害が多数報告されているにも関わらず、日本は未だ中国産の食品を多く輸入している状況です。
外食産業においては、低価格競争のため中国産食品を使用する傾向にあり、消費者は知らず知らずのうちに摂取しているケースも多くあります。
その例のひとつが、昨年問題が発覚した『日本マクドナルド』やその他低価格チェーン店です。
以下では、中国産食品による健康被害例を中心にその対策について考えて行きたいと思います。
中国産鶏肉の危険性とは?
中国産の食品に対して問題とされているのは主に、『残留農薬汚染、残留抗生物質・合成抗菌剤汚染、残留ホルモン汚染、重金属汚染、アフラトキシン(カビ毒)汚染、ウイルス汚染、違法食品添加物汚染』であるといわれています。中でも『残留抗生物質』に関しては、過去に中国から輸入された養殖ウナギに発がん性のある『合成抗菌剤マカライトグリーン』が使用されていたことが報告されていました。
また昨年は週刊文春にて、 日本マクドナルドが『成長ホルモンと抗生物質を過剰に投与された鶏』を使用していた という事実が新たに掲載されています。
日本で販売されている食品に対して無意識に“安全神話”を感じている人も多いでしょう。
しかし、世に流通している食材の中身は、実は日本人の知らない危険な物質が含まれているのです。
悪質な添加物まみれの輸入食品に、生活習慣病を招く日本食……。
明日の健康を守るのは、自分自身なのです。!
スキャンダルだらけの鶏肉が形を変えて日本に流入
鶏肉といえば、安くてウマい庶民の味方だが、そこにも猛毒が潜んでいます。「中国では、抗生物質や女性ホルモンを成長促進剤として投与し、出荷までの期間を短縮した『速成鶏』が生産され続けています。
中国国内では、10歳に満たない女児の乳房が膨らんだり、初潮が訪れたりする性早熟症が各地で報告されていますが、速成鶏などや養殖魚に成長剤として投入された女性ホルモンが残留しており、それらを経口摂取したことを原因と見る専門家もいるほどです。
この中国産の鶏肉が、形を変えて日本に侵入しているんです」
鶏肉調製品(焼き鳥、チキンナゲット、唐揚げなど)の輸入量は、安い素材を求める外食・業務用製品向けとして、中国産、タイ産を中心に増加傾向で推移していたが、両国における鳥インフルエンザの発生により鶏肉調製品の輸入も一時停止されたことから、15年度は前年度をかなりの程度下回った。
しかし、16年度以降は、輸入が許可された指定工場で生産された加熱調製品の輸入が増大傾向にあり、平成18年度は345,667トン(2.4%)と3年連続で大幅に増加した。
確かに、日本では’05年の鳥インフルエンザの発生以降、中国からの生鮮鶏肉の輸入は禁じられている。
では一体、どのようにして中国から流入してくるのでしょうか。
「低価格がウリの商品に使われている鶏肉は、多くの場合は外国産の“鶏肉調製品”です。これは加工された状態で輸入される、非生鮮鶏肉のことです。
例えば、ファストフード店のフライドチキンに使われているのもそう。
また、特別な排煙設備のない格安居酒屋の焼き鳥なども、やはり外国産の鶏肉調製品を使った、温めて出すだけの調理済みのものと疑っていい。
現在日本は鶏肉供給量の約2割を輸入の鶏肉調製品で賄っており、昨年の輸入量は過去最高になっています。
実は、そのうち約4割を占めているのが中国産で、年間約20万tが輸入されています」
中国産鶏肉には、世界を騒がすセンセーショナルな事件も多い。
今後もそういった問題が起こる可能性は否定できないでしょう。
フライドチキンやチキンナゲットは子供の大好物です。
だが、与える際には鶏肉の産地を確認したほうがよさそうだ。
《中国産鶏肉の事件一覧》
’12年 抗生物質の投与が発覚 中国KFCやマクドナルドと取引のある養鶏場で、鶏に大量の抗生物質の投与が発覚。「鶏に止まったハエが即死した」とも
’13年 病死した鶏肉を出荷 中国精肉大手が病死した鶏を加工して中国のファストフード店などに出荷。
日本マクドナルドも同社の鶏肉を使用
’14年 期限切れ肉が出回る 中国の食品工場が期限切れ鶏肉を出荷していたことが判明。同社製品は、日本のコンビニや飲食店にも出回っていた 。